肩鎖関節脱臼などの変形障害で後遺障害を獲得するためのポイント(交通事故)No.139

 どうも、札幌の弁護士の立花です。

 

 今日は、交通事故のコラムです。

 

 

 

 皆さんの中で、交通事故に遭い、身体の一部が変形してしまったという方もいるのではないでしょうか。

 

 特に多い変形としては、脊柱変形や鎖骨周辺の変形かと思います。

 

 このような変形障害で後遺障害を獲得するポイントはどこにあるでしょうか。

 

 

 

 ズバリ、画像と後遺障害診断書にあります。  

 

 まず、変形障害としての認定を受けるためには、その変形が後遺障害の要件を満たすものであることを立証する必要があります。

 

 そして変形は通常、レントゲン等の画像で立証していきます。

 

 しかしながら、医師によっては、目視で明らかな場合、レントゲンやMRIなどの画像撮影を行わないということがあります。

 

 それゆえ、変形障害で後遺障害の認定を狙う場合、医師にお願いし、画像撮影を促す必要があります。

 

 

 

 では、画像があれば変形障害による後遺障害は認定されるのでしょうか。

 

 そうではありません。医師に記載をお願いする後遺障害診断書に、自身の身体に変形が残ったことを記載してもらう必要があるのです。

 

 医師によっては、変形があっても痛みがあまり無いなど、生活に大きな影響がない場合、変形を後遺障害として認知しないという方もいます。

 

 

 

 

 しかしながら、変形障害は、外貌醜状の一種でもあるため、単に変形していることから、後遺障害が認定されるものであります。

 

 したがって、医師が変形を重視していない場合であっても、後遺障害診断書には、身体が変形している旨記載してもらう必要があるのです。

 

 上記とは別に、変形障害の場合には、気を付けることがあります。

 

 それは、変形部位に痛み等の症状がある場合、それについても後遺障害診断書に記載してもらう必要があるという点です。

 

 

 

 

 確かに、究極的には、後遺障害診断書に変形の記載さえあれば、変形にまつわる後遺障害が認定されることは少なくありません。

 

 しかしながら、後遺障害診断書に、変形由来の痛み等の記載がないと、保険会社は、後遺障害逸失利益の発生を争ってくることが多いです。

 

 これはどういうことかというと、身体に変形が生じただけでは、将来の労働能力に影響が生じないという反論をなされる可能性があるということです。

 

 そういった反論を極力防ぐため、変形由来の症状がある場合には、そういった症状も後遺障害診断書に記載してもらう方が良いのです。

 

 

 

 

 以上、今日は変形障害に関するコラムでした。

 

 当所の代表弁護士である私は、肩鎖関節脱臼で肩が変形し、後遺障害認定を受けた経験がございます。

 

 ぜひ、変形障害でお困りの方は、お気軽に当所までご相談ください。

 

 

 

 弁護士 立花志功

2022年09月14日