被疑者段階における勾留請求に対する争い方(刑事事件)No.145

 どうも、札幌の弁護士の立花です。

 

 今日は、珍しく刑事弁護のコラムです。

 

 

 

 当所は、刑事事件にも対応しているのですが、逮捕後の勾留について、争ってほしいという要請は、少なくありません。

 

 被疑者段階における勾留が認められると、逮捕に比べ長期間の身体拘束を余儀なくされます。

 

 それゆえ、逮捕がなされている方の勾留は避けてほしいという要請はかなり多いです。

 

 では、この勾留・・・弁護人としては、どう争うのでしょうか。

 

 

 

 まず、勾留請求前であれば、検察官に勾留請求をしないように働きかけるという手段があり得ます。

 

 しかしながら、検察官の勾留請求が止まることは稀と言えます。

 

 そこで、私としては、裁判官へ勾留をしないよう働きかけるという動きをすることが多いです。

 

 

 

 

 具体的には、勾留すべきではない事情を書き連ねた書面を作成し、必要に応じて、裁判官と面談や電話で対話を試みます。

 

 ここで、勾留が棄却されるということが、ないわけではありません。

 

 結局、勾留が認められてしまった場合、勾留決定に対し、準抗告という手続きを行うこともできます。

 

 ただし、私の体感としては、準抗告が認められるためには、示談が成立した、勾留後に事情が変わったなどのプラスの事情が必要なことが多いという印象です(判断権者が勾留請求時と変わるため、準抗告を行うだけでも、意味があることもございます)。

 

 このように、勾留一つとっても争うことが可能な局面は多いです。

 

 

 

 もっとも、ご存じの通り、刑事事件は動きが大変早く、時期を失すると勾留手続きが進んでいってしまいます。

 

 もし、ご家族の方などが逮捕された場合、早めのご相談をいただけますと幸いです。

 

 以上、今日は、刑事事件に関するコラムでした。

 

 

 

 弁護士 立花志功

2022年09月27日