どうも、札幌の弁護士の立花です。
今日は、IT事件に関するコラムです。
最近新設された発信者情報開示命令申立てですが、皆さんはご存じでしょうか。
昔の開示制度だと時間がかかったり、困難なポイントがあるため、新設された制度です。
当所は、この新設された開示命令申立てにつき、既に複数回行っております。
その中で、私がここは、課題だなと思う点がいくつか見つかったため、共有させてもらえればと思います。
まず、新設された制度には、開示までの時間短縮のため、提供命令という制度が新設されたのですが、この実効性がイマイチの時があるという点は大きな課題かと思います。
提供命令の相手方によっては、提供命令を無視してくることもありますし、提供命令を付した申立てを行っても、提供命令を外した方が早いというサジェスト裁判所から貰うこともあります。
この提供命令については、いまいち実効性がないことも多いのが私が感じる1番の課題かなと思います。
また、新制度だと開示までの時間が短縮されるという話がありましたが、短縮の度合いとしては、ものすごい短縮されるわけでは無いという点も課題かなと思います。
結局、2段階プロセスを取らないといけないという場面もあり、時間的に大幅な高速化がなされたかと言えばそうではないのかなと思います。
それでも、この新制度、便利な点も結構あり、私は助かっています。
業界内で運用が固まっていない点もあるため、まだまだブラッシュアップが必要かとは思います。
ぜひ、開示でお困りの方はご相談いただければと存じます。
私も新制度については、ネットに落ちている真偽不明の断片的情報も拾って勉強しています。
以上、今日は、新設された発信者情報開示命令を何件かやってみた立場からのコラムでした。