インターネット系の事件における証拠化の仕方(IT)No.213

 どうも、札幌の弁護士の立花です。

 

 今日は、IT事件に関するコラムです。

 

 

 

 常日頃より、IT事件に関する相談を受けていると、証拠の存否が問題となることが少なくありません。

 

 そのとき、「証拠はありますか?」と聞くと、皆さん大体、「証拠はあります。スクリーンショットは取っています。」と答えていただけます。

 

 おお、それは良かったと証拠を貰うと、削除や開示が難しいものであるということが少なくありません。

 

 これはなぜかというと、IT事件の証拠には、以下の3つが求められるからです。

 

 

 

 まず、1つ目は、そのスクリーンショットについてURLが必要となります。

 

 裁判所へ削除や開示を行うとき、URLの記載まで求められます。

 

 しかしながら、多くの相談者さんは、そういうことを意識せず、ざっくりスクリーンショットを取ることが少なくありません。

 

 そうなると、URLがスクリーンショットに表示されておらず、証拠としては不十分ということが多いです。

 

 

 

 2つ目は、誰について書かれたものであるか分かることが必要です。

 

 書き込まれた当事者は、自分のことですから、その書き込みを見たとき、誰のことについて書かれたのかすぐに分かります。

 

 しかしながら、裁判所は第三者なので、突然出てきたハンドルネームでは誰のことを言っているのか分かりません。

 

 それゆえ、問題となる書き込みだけでなく、その書き込みが自分のことを示していることの根拠も併せて保全してください。

 

 

 

 

 3つ目は、相手方の削除よりも先に証拠化することです。

 

 IT事件を依頼したいという方の相談を受けたとき、URLを教えてくださいと伝えると、その書き込みやアカウントが既に消えていた・・・ということはよくあります。

 

 削除の希望者であればそれで良いのですが、開示だと、困ります。

 

 それゆえ、ご相談いただくより前に、証拠化しておくことを強くお勧めしております。

 

 

 

 

 以上3つがIT事件の証拠化に求められることになります。

 

 証拠化が難しくて分からない・・・という方も、当所が依頼者様に代わって証拠化しておりますのでご安心下さい。

 

 以上、今日は、IT事件における証拠化の仕方のコラムでした。

 

 

 

 弁護士 立花志功

2023年04月06日