どうも、札幌の弁護士の立花です。
今日は、IT事件に関するコラムです。
最近、SEOではなく、MEO対策というのが流行ってます。
これは何かというと、グーグルマップの口コミ対策です。
ごはん屋さんなどのお店を探すとき、グーグルマップのレビューをみて、探しています!という方は多いのではないでしょうか。
逆に、レビューを見て、悪評ばかりだと「そのお店に行くのはやめよう」と思う人も多いのではないでしょうか。
今や、経営者にとって、グーグルマップのレビューは、経営を左右する程、重要なものとなっています。
では、こういったレビューに星1を付けられた、事実無根の投稿がなされた・・・という場合、経営者が取りうる手段はないのでしょうか。
これについての対策は、大きく3つ考えられます。
1つは、コメントを書き込んだ人に対し、任意で削除を依頼するということです。
具体的には、悪評コメントに対し、運営者の見解を記載し、削除を促すという方法です(この度は、大変申し訳ございません~ のようなコメントを行うなどして、書き込み者に投稿を撤回させる方法)。
ただし、この方法は、最悪炎上のリスクもある怖い行為です。更に、書き込みを行った人は、ある種、覚悟を決めていることもあり、なかなか撤回をすることは稀です。
2つ目に、グーグルの運営に通報し、削除を依頼するという方法も考えられます。
ただし、グーグルは、規約違反(自作自演のコメントや明らかな違法コメントなど)でない限り、削除に任意で応じてくれず、実効性という点で疑問が残ります。
3つ目の方法として、グーグルへ法的な削除請求を行うということが考えられます。
ただし、この方法は、課題も多いです。
1つ目は、法的に削除できるレビューが限られるという問題です。
単なる批判では削除できず、そのレビューが、書き込まれた者の法的権利を侵害している必要があります。
良くある、単に星1のレビュー、一個人の単なる悪い感想などでは、削除はできないと思った方が良いです。
もう一つの課題は、法的な手続きを踏むため、弁護士費用がかかるということです。
当所は、開示請求や削除請求について、他の事務所より若干安い価格帯でご依頼を受けております(これは、当所が開示請求や削除請求を得意としているため、労力が少なくて済むためです)。
それでも、グーグル相手の削除や開示は、最低でも数十万円程度は費用が掛かると思ってもらった方が良いです。裁判手続きを踏むためです。
今や、グーグルマップのレビューは、経営上、とても重要な物になっていますが、レビューに対応しようとすると、手間と労力、費用がかかるのです。
これらの他にも様々な対策がありますが、それはまた別の機会に・・・
以上、今日は、グーグルマップの悪評の削除についてのコラムでした。