どうも、札幌の弁護士の立花です。
今日は、交通事故のコラムです。
さて、今日は交通事故事件で極めて問い合わせが多い、「整骨院に行きたいのですがどうすればいいですか」という質問に答えさせていただきます。
「整形外科だとなかなか治療の効果がイマイチで、整骨院に行きたいです。」、「整形外科だと仕事の都合でなかなか通えないです。」などといった理由から、交通事故の治療として、整骨院に行きたいという方は多いです。
では、どうすれば、いけるのでしょうか。
まず、結論から申し上げますと、①整形外科の先生に整骨院併用の許可を取る。②行く整骨院を決める。③保険会社から、整骨院併用の許可を取る。④毎月必ず整形外科に行く。という流れであれば、整骨院を併用することができます。
以下、具体的に説明いたします。
まず、整骨院に通院するためには、整形外科の主治医の許可が必要とされるのが一般的です（この許可がどういうものを指すのか、争いが無いわけではないのですが、とりあえず主治医の許可がいるということを覚えておいてください）。
ここで、主治医の先生が、整骨院の通院を許可してくれれば、何の問題も生じないのですが、ここで、主治医から「うちは整骨院の併用は認めていない」と言われることがあります。
要するにご相談者様の症状とは関係なく、その整形外科では整骨院の併用を認めていないということです。
この場合、それでも整骨院に行きたいという場合、残念ながら、「整骨院の併用を認める整形外科に病院を変える」他無いのが実情です。
主治医と争っても整骨院併用の許可を得ることは難しいからです。
もっとも、この「病院を変える」という動きは、事故からある程度時間が経ってから行うと、保険会社より認められないことがあります。
それゆえ、病院を変える場合には、一刻も早く動く必要があります。
整骨院の併用許可を主治医から取った場合、次の動きとして、②行く整骨院を選ぶ必要があります。
ここも意外とミソでして、整骨院によっては、交通事故の対応は行っていなかったり、行っていたとしても交通事故事件についてあまり理解していないこともあります。
それゆえ、整骨院を選ぶ際には、どれだけ交通事故被害者の受け入れを行っているかや交通事故被害者に親身になってくれるか等を参考にすべきです（当所は、交通事故被害者様を受け入れて下さる整骨院のご情報を提供できます）。
通う整骨院が決まったら、次は、③保険会社から整骨院併用の許可を取る必要があります。
ここもなかなかの難所で、保険会社やご相談者様の症状の程度などによっては、整骨院併用の許可をしていただけないこともあります。
特に問題となるのは、整骨院の施術部位問題です。
整骨院で施術してもらう部位が医師の発行する診断書に傷病名として記載されていない場合、その部位の施術を認めないということもあり得ます。
それゆえ、患者様と医師、整骨院の連携が大事なのです。
そこの連携がうまくいっていれば、保険会社は、整骨院併用の許可をしてくれることが多いです。
そして、最後に、整骨院併用の許可をとっても忘れてはいけないのは、④毎月必ず整形外科に通院することです。
これは、整骨院の併用が医師の許可のもと行われているという性質上、整骨院の通院を正当ならしめるために必要なのです。
ここを怠ると、保険会社は、あとから整骨院の治療費は支払えない旨言ってくることがあります。
このように、整骨院を併用するためには、上記の４つのステップを踏む必要があるのです。
とりわけ、整骨院に通院したいという場合、実は、治療初期の整形外科選びが極めて重要になってきます（ここがイマイチで、整骨院に通えないという方は、かなり多いです）。
それゆえ、整骨院でないと、なかなか通院できないなどのお悩みを持っている方は、事故直後にご相談いただいた方が、良いかと思います。
当所は、交通事故の治療の初期段階でどのように動けば適切な治療が受けられるかという点からの相談も得意としております。
ぜひ、病院の変更ができなくなる前に一度ご相談いただけますと幸いです。
